眼科内眼手術では、術野を確保するために瞼裂を上下に広げる必要があり、そのために従来より使用されてきたのが開瞼器と呼ばれる器具で、上下の眼瞼に金具を引っ掛けて瞼裂を広げます。最近では瞼の毛の表面や皮脂腺(マイボーム腺と呼ばれる)内に種々の細菌が生息していることがわかっており、眼をドレーブで覆ってから開瞼器を装着することが定法になっております。
この時ドレーブの粘着フィルムは開瞼状態で張ることが望ましく、それはドレーブの一部を瞼の裏側へ折り込む必要があるからですが、元々瞼裂の狭い症例や医師の指導に逆らって閉瞼する症例が少なくなく、その際に術野の確保が不十分となり、毛やマイボーム腺が術野に露出し汚染の原因っとなります。
これらの問題を解決するためにこの二重開瞼器は、ドレーブの粘着フィルム貼り付けの後、開瞼器装着という従来の定法を逆転させて、開瞼器装着後に粘着フィルム貼り付けとし、粘着フィルムを折り込むためにもうひとつの開瞼器を使用します。最初に使用する開瞼器と後から装着する開瞼器が接触しないように、大小二つの開瞼器が蝶番で連結され、親子関係になっています。従って、二つの開瞼器を使用するために、開瞼力が増し、術野の確保が容易になります。 |